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そのシフト、大丈夫?店長が知らずに犯しがちな労務違反見落としやすい3つのリスクと対策

作成者: らくしふシフト管理ラボ編集部|Apr 18, 2025 3:19:34 AM

こんにちは、クラウドシフト管理「らくしふ」シフト管理ラボ編集部です。

見落としがちな“法令リスク”を防ぐには?


近年、日本の企業では人手不足が慢性化しており、特に飲食業・小売業・宿泊業といったサービス業ではその傾向が顕著です。サービス業では、『パート・アルバイトが不足している』と回答した企業が56.3%に上ったという調査結果もあります(JILPT, 2024年1月)。それゆえ現場を支える非正規スタッフの確保が大きな課題となっていることがわかります。

このような状況の中で、限られた人数でシフトを回さなければならず、現場の店長やマネージャーにかかる負担はますます大きくなっています。その結果、どうしても「とりあえずシフトが回ればいい」という判断になりがちで、労働時間・休憩・年齢制限などのルールを“つい見落としてしまう”ことも少なくありません。ですが、こうした「うっかりミス」が、後に法令違反や従業員とのトラブルに発展する可能性もあるのです。たった一枚のシフト表が、“労働基準監督署の調査対象”になる日が来るかもしれないことをご存じですか?

本記事では、現場で実際に起こりがちな“アルバイト労務ミス”の代表例を3つに絞り、その背景と対策方法をわかりやすく解説します。

 

知らずにまねく「労働法違反」のリスク

アルバイトやパートの勤務管理で、労働基準法に違反していた場合、企業や店舗が被るコストは小さくありません。

労務違反が引き起こす金銭的・社会的コスト

  • 未払い残業代の遡及支払い(最大3年)※2020年の法改正により延長
  • 労働基準監督署からの是正勧告、悪質な場合は企業名の公表対象に
  • SNS等での炎上、口コミサイトでの拡散による採用難
  • スタッフの離職・定着率の低下、売上への直接的な影響

特にリスクが高いのは、辞めたアルバイトからの通報

「自分は泣き寝入りしたけど、後輩には同じ目に遭ってほしくない」
――そんな思いから労働基準監督署に相談が寄せられることもあるのです。

 

見落としやすい!アルバイト労務ミスの代表的な3ケース

① 閉店後の片付けが“未払い残業”になっているケース
  • ケース
    ある飲食チェーンでは、ラスト勤務のアルバイトに「閉店作業」を任せており、21:00退勤のシフトにも関わらず、実際には21:30頃まで作業をしていることが常態化していました。しかしタイムカードの打刻は「退勤後すぐ押すように」と指導されており、30分間の労働が記録に残っていない状態に。
  • リスク
    このような場合、記録上は残業がないように見えても、実態としての労働があれば「黙示の残業」とみなされ、未払い残業として是正の対象になる可能性があります。労働基準監督署からの調査時に、シフト表と実働時間が一致していないことが問題視されるケースもあります。未払い残業が継続的に発生していた場合、是正勧告や遡及支払い(最大3年分)の対象になるほか、労働時間管理のずさんさが企業の信用にも影響します。
② 業務優先で「休憩を取らせない」状態が続いているケース
  • ケース
    小売店の繁忙期、6時間を超えるシフトに入っているアルバイトに対し、「今レジが混んでいるから、休憩は後でいいよ」と後回しにした結果、結局休憩を取らせないまま勤務が終了してしまうことが頻発。従業員本人も「言い出しづらい」と我慢してしまい、店舗全体で“暗黙のノー休憩文化”が生まれていた。
  • リスク
    働基準法では、6時間を超える労働には45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩付与が義務です。これに違反した場合、事業者は行政指導や是正勧告の対象になる可能性があり、特に従業員から申告があった場合には、一括での未付与休憩に対する金銭的補填が求められることもあります。加えて、従業員満足度の低下や離職にも繋がりやすくなります。
③ 高校生アルバイトを22時以降に勤務させていた、外国人留学生スタッフの勤務上限を超過させていた
  • ケース
    あるファストフード店では、土日の夜間に人手が足りず、17歳の高校生スタッフに22:30までのシフトを入れていた。本人・保護者ともに了承済だったが、労働基準法における深夜労働の制限に抵触する状態に。また別の店舗では、別の店舗では留学生スタッフの週あたりの勤務時間が資格外活動の上限(週28時間)を超過していた。
  • リスク
    18歳未満の深夜労働は原則禁止されており、違反した場合は企業側に行政指導や罰則が科される可能性があります。外国籍スタッフについても、在留資格の条件違反は企業責任となるため、管理体制の不備がそのまま法令違反につながります。

 

対策の方向性|現場判断に頼らず、「見落とさない仕組み」を

こうした“ついうっかり”の労務ミスによるトラブルを防ぐためには、属人的な判断に頼らず、ルールを守れる環境・仕組みを整えることが不可欠です。

今すぐ見直せる!シフト管理のチェックポイント3選

①スタッフごとの基本情報(年齢/在留資格/上限時間)を最新に保つ

  • 労働時間・年齢・在留資格などの基本情報をスタッフ単位で正確に把握する

②シフトと実際の勤務(打刻)にズレがないかを定期的に確認する

③労働時間・休憩時間が法令通り組み込まれているかを毎回チェックする

  • シフト作成時に法令を自動チェックできる仕組みを取り入れる
  • 休憩時間の自動挿入や、付与不足のチェック体制を構築する
  • 年齢や在留資格などの属性に応じて、NG時間帯への配慮ができるガイドラインやツールを運用する

すべて“人力だけで”行うには限界があるからこそ、「自動チェック」や「アラート機能」のあるシステム導入が有効です。

 

「知らなかった」では済まされない時代に、クラウドシフト管理の必要性

アルバイト・パートの雇用現場では、日々の現場判断が“法令違反”につながるリスクを常にはらんでいます。特に現場任せのシフト管理では、店長やマネージャーの知識だけで防ぐのは限界があります。だからこそ、労働基準法などの法令に対応した仕組みを導入し「気をつけなくても違反が起きにくい仕組み」をつくることが必要です。

クラウドシフト管理システム「らくしふ」なら、労働基準法違反のリスクを軽減する仕組みを有しており、日常のシフト作成業務の中に、法令対応のチェック機能を組み込むことで、現場のリスクを軽減します。

 

「らくしふ」では、法定労働時間遵守のための労務制限や、年少者・外国人労働者のための労務制限を事前に設定することができます。労働時間はシフトをもとに自動計算されるので、時間のかかる計算作業も不要です。また、労務制限に違反している場合はアラートが表示されるため、違反を未然に防ぐことが可能です。月や年の途中で、スタッフごとの総労働時間や残業時間、出勤日数といった労務状況について着地見込みが確認できます。

また、着地見込みは実際の勤怠データを反映して算出されるため、シフトと実働にズレが出た場合でも、正確な状況を把握できます。「らくしふ」を活用することで、労務管理の見える化ができ、発生しがちな労務ミスを事前に防ぐことができます。

 

おわりに|“責任あるシフト管理”の第一歩を

シフトを組むことは、単なるスケジュール作業ではありません。労働条件を定める“労務管理の入口”であり、法律違反を防ぐ責任のある仕事です。スタッフの安心、安全、そして企業としての信頼を守るために。今こそ、労務リスクに強いシフト管理の導入をご検討ください。


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