2024年5月、フィールドセールスの野田淳が、一般社団法人日本フードサービス協会(JF)主催の「第83回JF米国研修」に参加しました。本研修では、日本の外食産業をリードする各企業から約50名が参加し、アメリカ・シカゴとニューヨークの外食・中食業界を現地視察。パンデミック後も力強く拡大を続けるアメリカ市場の中で、飲食店のオペレーション改善やDX、人材活用のリアルな取り組みに触れてきました。
本研修は、外食・中食市場の未来を見据え、アメリカ・シカゴとニューヨークを視察するプログラムです。このショーでは、上昇するコスト、労働力不足、変化する顧客の期待といった業界が直面する課題に対し、実践的な解決策が数多く提示されていました。
米国フードサービス最前線レポート
【シカゴ】世界最大級の展示会に見る、厨房効率化とIT進化のリアル
研修の最初の目的地は、シカゴで開催された世界最大級の外食産業見本市「NRA(National Restaurant Association)ショー」です。NRAショーは、展示面積がフットボール場12面以上に相当する広大なスペースに、44カ国から600社以上の国際的な企業を含む2,300社以上が出展し、世界110カ国から53,000人以上のフードサービスプロフェッショナルが集結する、まさに世界最大級のイベントでした。
その中でも特に目を引いたのは、POSを中核とした店舗支援サービスの存在感です。例えば「Toast」社のブースでは、注文から決済、厨房オペレーションの可視化までを一気通貫で支援するソリューションが展開され、提供時間の分析やディスプレイによる作業指示など、キッチンの生産性向上を徹底的に追求する姿勢が印象的でした。
一方で、日本で話題のAIを活用したサービスはほとんど見られず、IT化の現実的な落としどころとして「POSを基盤としたオペレーション改善」に主軸が置かれていることがうかがえました。
また、日本の飲食店で普及が進む客席でのモバイルオーダーが、米国ではあまり主流ではないという意外な事実も。これはチップ文化が根強く、店員とお客様の接点が重視されるためであり、デジタル化一辺倒ではない、文化に根差したDXの形がそこにありました。
【ニューヨーク】トレンドの源泉で見た「効率化」と「顧客体験」の両立
アメリカで急成長中の地中海料理が手軽に食べられるファストフード店「CAVA」など、視察した多くの繁盛店では、「フレッシュ」「カスタマイズ」「地域・文化への配慮」といったキーワードが共通しており、単なる商品力強化ではなく、顧客に「選ばれる理由」を明確に設計していることが印象的でした。
同時に、オペレーションの効率化も徹底されていました。あるパン屋では、お客様自身が商品を袋詰めしてレジに持っていくスタイルを採用。
これにより、店舗側は調理や接客に集中でき、顧客満足度を下げずに生産性を向上させていました。研修に参加した日本の大手外食企業が重要視している「現行のオペレーションに満足せず、常に改善できないか疑う視点が重要だ」ということが、まさに体現されていました。
驚くほど複雑だった米国の「人員管理」という課題
今回の視察で浮き彫りになった最大の課題は、米国における驚くほど複雑な「人員管理」の実態でした。現地のレストランでは、「バスボーイ(片付け専任)」や「サーバー(配膳専任)」など、業務ごとにポジションが完全に分業化されており、給与体系やチップの配分もそれぞれで異なります。
この仕組みは、従業員のモチベーションを高め、キャリア目標を描きやすいというメリットを生む一方で、店の人気が人材の定着を直接左右するという厳しい現実ももたらします。繁盛店には良い人材が集まって好循環が生まれるのに対し、不人気店はすぐに人材が流出して悪循環に陥ってしまうのです。これが、米国飲食店の出退店の激しさの一因ともなっています。
「シフト管理者が本当に頭を悩ませている」という現地のオーナーの声も直接伺いました。にもかかわらず、現地で広く使われているシステムでは、シフト管理はPOSに付属する程度の機能にとどまっています。この実情から、日本の飲食店がシフト管理においてすでに高い問題意識と改善の動きがあることは、むしろ世界に対する「強み」であると再確認できました。
この課題に、クロスビットはどう向き合うか
研修を経て見えた、クロスビットが果たすべき役割
研修を通して着目したのは、やはり「人員管理の複雑さ」です。これは、複数の店舗やブランドで、多様な時給・スキルを持つスタッフを雇用されている日本の飲食店経営者の皆様にとっても、決して他人事ではないはずです。
私たちは、この領域にこそ、テクノロジーが貢献できる最大の価値があると信じています。
クロスビットが提供するクラウドシフト管理システム「らくしふ」は、希望シフトの収集から最適な人員配置、予実管理までを一元的に支援します。この“シフト起点の業務改善”というアプローチは、米国でも確実に求められているテーマです。
「らくしふ」は、LINEを活用した希望シフトの自動回収・リマインド機能により、締切後すぐにシフト作成に着手できます。現場目線で“使える”ことに徹底的にこだわった設計に加え、スピーディな経営判断を支援するために、売上計画に基づいた人員配置の最適化や、人件費の予実管理などの可視化も可能なクラウド型シフト管理システムです。
導入にあたってはアプリのダウンロードも不要。現場の教育負荷を最小限に抑えつつ、すぐに業務改善を実感していただけます。
ご利用いただいている飲食企業の方々からは、「そこまでできるの?」という驚きや、「まさに欲しかった機能だ」という声をいただく場面も多く、“使いやすさ”と“実効性”の両立が、「らくしふ」の最大の強みだと確信を深めました。
「現場の問い」に向き合うことが、成長の第一歩
今回の研修で強く実感したのは、「現場をどれだけ見ているか」「当たり前をどれだけ疑えるか」することが、飲食店の成長に直結するということです。
たとえば──
「この業務は、本当に必要か?」
「店長の時間を奪っているのは何か?」
「現場を知っているつもりになっていないか?」
「お客様とスタッフの接点に、もっと価値を生み出せないか?」
こうした問いを持ち続ける姿勢こそが、業態を超えて未来を切り拓く力になると、あらためて感じました。
クロスビットは、現場の課題に寄り添いながら、お客様とともにこうした“問い”への答えを見つけ出していくパートナーでありたいと考えています。
飲食業界の皆さまと共に、「はたらく先の、最高。」の実現を目指してまいります。
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